カミーユ、ふたたび Camille redouble

カイエ・ デュ・シネマ週間、
今回も素敵な作品の数々と出会うことが出来ました。

その中の一本、『カミーユ、ふたたび』(Camille redouble)。
ノエミ・ルヴォヴスキ監督作品。
(今までノエミ・ルボフスキーって表記だったけど、フランス語読みだと確かにルヴォヴスキ。)
ジャコ『マリー・アントワネットに別れをつげて』、ハネケ『愛、アムール』、カラックス『ホーリー・モーターズ』、オディアール『君と歩く世界』を抑えて、今年のセザール賞で最多ノミネート!

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この映画との素晴らしき出会いは、『わたしたちの宣戦布告』のときに覚えた感覚と似てる。
疾走感や斬新さでは『わたしたちの…』に劣るけど、
ユーモアと、アートフィルムでも観ているかのようなシーンの数々と、女としての共感と、
その中にじわじわとくる胸の熱さが共通してるのかも。

マチュー・アマルリックがセクハラ教師役、ジャン=ピエール・レオーが時計屋役で友情出演。
マチューの登場にはお腹抱えて爆笑してしまった!
二人ともギョロ目だけど、同じ目を見開いてるシーンでも
悲しみや苦悩やダメ男っぷりや、そしてユーモラスな目になってる。
短い時間の出演でおもろい役どころだったけど、彼らの演じる力に改めて感動。

ストーリーは英語字幕だったので解説が配られて、私、それを鑑賞前に全部読んでしまいまして…
それでいて台詞も英語字幕もそんなに難しくなかったから、すっと入って来た。
あらすじわかった上での鑑賞だったっていうのもあるんだけど、
母親役のヨランド・モロ―の声や仕草や目線の先まで、
過去を変えたい一心で母を見守る娘の視線で観てしまって、逐一泣けた。

ノエミは『キングス&クイーン』でマチューのお姉さん役だった人。
最近だと、今授業で習ってる『マリー・アントワネットに別れをつげて』でマダム・カンパン役。
『メゾン ある娼館の記憶』にもマリー・フランス役で出てた。
調べてみたら、『僕の妻はシャルロット・ゲンズブール』にも出てたのね!

本作は、更年期真っ只中な(失礼…)彼女が思春期に戻ると言う役。
若い子の中に一人、あまり美しくない(失礼…)中年女性が混じっているんだけど
ノエミは自分の可愛さをよく引き出せてたと思う。
ビジュアルはあれだけど(大変失礼…)、愛おしかった。

キングス&クイーン [DVD]

メゾン ある娼館の記憶 [DVD]

僕の妻はシャルロット・ゲンズブール [DVD]

ノリコの気になるかわいい子メモ。
カミーユの友達役のジュディット・シュムラちゃん、よかったわー。
ちょっと前に授業で習った『De vrais mensonges』、
あと『ベルサイユの子』にも出てたけど、この作品での彼女の魅力は、光ってた!
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猫好きは悶絶しちゃうシーンも多々あり。
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※フランス語メモ
カミーユの誕生日パーティにて、父親と母親が誓いの言葉(ここでの誓いの言葉が笑えるけど泣ける。。。)
を述べた後に、「cracher」(唾を吐く)。
ちょうどその日の午前中、『マリー・アントワネットに~』の授業で
「C’est promis, juré, craché!」という言い回しを習ったばかり。
約束した後に唾を吐く習慣を知らないと理解不可能な場面でした。